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腰痛ケア、腰痛予防のホームエクササイズ

 

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前回に続いて今回は腰痛のケア方法について紹介したいと思います。

 

 

筋膜リリース

お肉がたくさん詰まったソーセージを想像してください。ぎゅうぎゅうに詰まっていると中のお肉は身動きが取れません。筋膜にも同様のことが言えます。筋肉を包んでいる筋膜が固くなり、滑走性が低下すると筋の柔軟性、滑走性を低下させ、機能不全を起こしてしまいます。

 

巷では筋膜リリースが話題になっており、一般向けにも本が出ていたり、メディアにも取り上げられます。単語を聞くと難しそうに思うかもしれませんが、意外と簡単に出来るんです。方法は下の図をご参照ください。

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腸骨稜には大殿筋、中殿筋、腰方形筋、腹横筋、腰腸肋筋、広背筋、内・外腹斜筋など、背中、腹部、腰部、臀部の筋が付着します。腸骨稜を前方~後方までぐるっと一回りリリースすることで腰痛や姿勢不良に影響を与えやすい筋をまとめてほぐすことが出来ます。

 

ストレッチ(柔軟性改善)

筋膜をほぐしたら、次に体の柔軟性を高めていきましょう。

 

筋肉はバネと一緒で伸び縮みします。伸びている状態から縮む、もしくはブレーキをかけるように引き伸ばされるときに張力を発揮して物あるいは身体を支えます。

 

しかし、柔軟性が低下している伸び縮みが出来ず筋力を発揮することが出来ません。筋の大きさも力を発揮する上で大切ですが、程よい柔軟性が必要となります。

 

各部位のストレッチ方法は以下の通りです。

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全身のストレッチ方法については過去の記事を参照ください。腰痛、肩痛、膝痛に対して効果が期待できます。

 

nobu-pt.hatenablog.com

 

 


DOG-CAT(姿勢改善)

筋膜をほぐしたら次に柔軟性を高めつつ、腹部・背部・腰部の協調性を高めていきます。腰痛持ちの方は猫背であったり、逆に腰を沿っていたりします。

この運動は姿勢の改善や腰部に負担がかかりやすい運動パターンの改善が期待できます。

腰痛がある方はしっかり動かしているつもりでも骨盤が動いていなかったり、腰椎が過剰に動いていることが多いため、可能であれば誰かに運動を見てもらい、どこが動いてないか確認してもらい、触ってもらうと運動を意識しやすいです。

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スクワット(上肢・下肢・体幹の協調運動)

前回の記事で重たい荷物を持ち上げる時には広背筋と大殿筋が重要な役割を担っていることを紹介しました。

 

腰痛持ちの方は腹筋や弱く、背部で過剰努力してしまったり、力仕事をする際に腕の力だけで頑張ってしまって足腰に負担をかけてしまうケースが多いです。

 

そこで上肢・下肢・体幹の筋を活性化させるエクササイズを紹介します。

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まとめ

腰痛を改善するためには痛い部位、固くなっている筋をほぐすだけではなかなか改善しません。今回は腰痛のポイントとして身体の柔軟性、姿勢、身体の使い方について紹介しました。腰痛の改善だけでなく、予防としての効果も期待できます。

 

ただし、痛みが強い場合や動かして痛みが悪化するような場合は病院で診察を受けることを勧めます。

 

急性期の痛みは無理をすると悪化する危険があります。また、腰痛は筋肉が原因で起こる場合だけでなく、神経的な要因や内科的疾患でも起こることがあります。

 

今回、紹介したホームエクササイズは筋筋膜性腰痛には効果が期待できますが、疾患が異なれば、腰痛の原因も違います。腰痛持ちの方ですでに病院を受診している方は運動してもよいかかかりつけ医に相談してみましょう。